2025年5月11日(日)〜2025年5月15日(木)鑑賞 Netflix
2025年3月27日(木)〜2025年5月15日(木) ABEMA 全8話
【監督】 城定秀夫 【脚本】 城定秀夫
【キャスト】
 神城真人:成宮寛貴 / 神城澪:瀧本美織 / 石黒颯馬:細田善彦 / 南沢夕陽:久間田琳加 /
 小山田丈治:片桐仁 / 瀬川水樹:松井玲奈 / 小泉彩葉:田中美久 / 百瀬絵里:しゅはまはるみ /
 金倉俊紀:カルマ / 金倉茜:蓬莱舞 / 金倉民雄:矢柴俊博 / 茜の友人:工藤美桜 /
 リュウジ:浅野竣哉 / 神城彩:青山倫子 / 吉岡:粟大和 / 池田:袴田吉彦 /
 富沢:山口馬木也 / 長野真澄:筒井真理子
【エピソード】
 第1話:39分、第2話:32分、第3話:38分、第4話:35分、
 第5話:36分、第6話:34分、第7話:36分、第8話:39分
【あらすじ】
一流企業に勤めるエリートサラリーマン・神城真人(成宮寛貴)は、パティスリーで働く妻の澪(瀧本美織)と共に幸せな結婚生活を送っていた。ところが近所で起きた「女性記者・南沢夕陽(久間田琳加)殺人事件」をきっかけに、2人の周囲は騒がしくなっていく。

事件を追いかける警部補・富沢(山口馬木也)。何かを隠しているパティスリーの同僚の小山田丈治(片桐仁)、小泉彩葉(田中美久)。さらに真人と澪の周囲を嗅ぎ回る、謎の男(細田善彦)。そして、次々に暴かれていく神城真人の裏の顔と、ちらつく複数の女の影。投資家・長野真澄(筒井真理子)との関係とは?

不安に駆られる澪だが、同級生であり心療内科医でもある瀬川水樹(松井玲奈)の心配をよそに、“優しい夫”真人にどんどん依存していってしまう。そんな中、真人と澪は結婚1周年を記念し、旅行に出かける計画を立てる・・・

魅惑的な殺人鬼・真人と、妻の澪。彼らを取り巻く登場人物たちの、さまざまに歪んだ愛の形。「愛」と「狂気」の行き着く先は果たして・・・
【感想】
ドラマ「相棒」の甲斐亨を演じていた成宮寛貴の8年ぶりの復帰作となります。体調を崩していた時に休養を兼ねて一気に第1話から第7話までを鑑賞し、5月15日の夜に第8話(最終回)を観ました。

神城真人を演じる成宮寛貴の、穏やかで優しい表情、殺人を平気でおこなう残酷な表情、そして何を考えているかわからない狂気の表情、がとても良かったです。成宮寛貴自身の中に、同じような性格が宿っているのではないかと思わせるほどリアル感がありました。その妻を演じる精神を病んだ澪を演じる瀧本美織が、愛情深いがゆえに相手に対して不安や依存心を持つ女性をうまく演じていました。

ストーリー展開は、現在と回想による過去の出来事をうまいタイミングで切り替えており、それによってだんだんと真実があきらかになってくる流れはとても引き込まれて行って面白かったです。神城真人の過去や真実がわかってくると、真人の気持もわからなくはないと理解できるところも出てきます。

ただ、楽しみに待っていた最終回の結末はちょっと期待外れというか、謎が残るままというか、澪と真人の心情が私には読めないというか、ちょっと消化不良の残る結末でした。あそこまで冷徹に澪を殺そうとしたにもかかわらず、澪は真人を生きろと庇い、真人は澪に二度と合わないと言い残して自分が死んだように仕組んで姿を消す。しかも、澪はそんな真人の子を妊娠し産もうとする。結局このふたりはなんだったのかという思いが残り、私にとっては、モヤモヤしてスッキリしない結末でした。また、真人を詳しくテストした瀬川水樹の診断結果が「あなたは何をしようとしているの」とつぶやくだけだったというのも全体の流れの中で必要だったのかと思いましたし、時折り現れる少女は結局何の意味を持っていたのかというところが、最終回で丁寧に回収してくれたらよかったのにと思いました。

そういう最終回の展開以外は、面白いドラマでした。配信ドラマの質の高さを感じました。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。